東京23区で一番子育てしやすい自治体はどこだ?同じ東京都でも自治体ごとに異なる子育て支援

全国的に少子高齢化が進む中、地方に比べれば減少率が緩やかとは言え、東京都でもそれぞれの区が必死に住民を呼び込もうと、独自の政策を行なっています。

その代表的な独自政策の一つに、子育て支援があります。

結婚して子供が生まれる時期は、ライフステージが大きく変わるタイミングであり、引越しを検討する人も多い、暮らしの転換期です。

実際、我が家も第一子が生まれるタイミングで引っ越ししました。そのきっかけは、友人からの一言でした。

「江戸川区に住めば、赤ちゃんが0歳のうちは、児童手当のほかに追加で月1万3000円ももらえるよ」

この話を聞いた時、これから0歳児を子育てするにあたり、家計簿まわりで色々と追われていた私は、すぐに頭の中で計算を始めました。

粉ミルクは1ヶ月に2缶で6000円、紙おむつが5ケースで9000円。合わせて月に1万5000円かかる─。「この支援があれば、家計がだいぶ助かるなぁ」と感じずにはいられなかったのです。

2016年10月の話です。

当時、0歳児向けに独自の育児手当てを実施していたのは、江戸川区と豊島区だけだったと記憶しています。そのなかで、江戸川区を選んだのは、豊島区より支給額が高かったから、それだけの理由です。

子供ができるまでは中野区に長く住んでおり、街の雰囲気が大好きだったので引っ越しに躊躇しなかったわけではありません。しかし、これから赤ちゃんを育てるにあたり、少しでも家計に余裕を持ちたいとの思いで、0歳の期間だけと決め、土地勘のない江戸川区への引越しを決めたのです。

そして第1子が1歳になり、引越しを考えた時、第2子が妻のお腹にいることが発覚しました。そこで「どうせならこのまま第2子が0歳の間も育児手当てをもらってしまおう」と考え、1年間だけと決めていた江戸川区には、トータルで2年間、住むことになりました。

その後、上の子が2歳、下の子が1歳になるタイミング、つまり姉妹ともに最大限この育児手当の恩恵を受けた段階で、江東区に手頃な物件を見つけ、分譲マンションを購入し、江戸川区から引っ越ししました。

それから5年と少し。2024年4月から姉妹ともに小学生となる今、改めて感じることがあります。
それは、なにかと出費の多い0歳児の時に、姉妹あわせていただいた31万2000円分(年15万6000円×子2人)の子育て支援金は、育児に追われていた私たち夫婦にとって、多少の金銭的余裕から生まれる心の安心感につながっていたということです。

江戸川区の子ども家庭部児童家庭課に、「乳児養育手当」を導入した理由を聞いたところ、「育児において一番大切な時期である0歳の期間を、保育に専念してほしい」との回答でした。実際、私たち家族はその通りの生活を送ることができました。

しかし、江戸川区の担当者によると「0歳児のみの独自支援ということから、子が育つにつれ転出していくご家族が多い」と悩んでおり、1歳児からの支援は今後の課題と口にします。

まさに私たち家族のように、手厚い支援を求めて転居するケースは珍しくありません。このことからも、子育て世帯にとって自治体の支援がいかに重要であるかが分かります。0歳児だけでなく、子育ての様々なステージで充実したサポートを受けられれば、子育て家庭の不安や負担も大きく軽減されることでしょう。

そこで今回は、東京都が区ごとに行なっている様々な子育て支援を紹介したいと思います。
子供ができたタイミングで支援の手厚い自治体に引越しを検討している人の助けになればと思います。

区ごとの独自の子育て支援策、おススメは…

まず、東京都全体で行なっている取り組みはこちらです。

支援名内容その他
児童手当0歳~3歳未満:一律15,000円
3歳~小学校修了前
(第2子まで):10,000円
(第3子以降):15,000円
中学生:一律10,000円
所得制限、所得上限あり
出産育児一時金50万円
乳幼児(子ども)医療費助成制度子どもが医療を受けたときにかかる医療費の自己負担額について、その一部または全部を負担年齢の上限は自治体によって異なる

他にも商品の割引などが使える「子育て応援とうきょうパスポート」事業や、ベビーシッターの助成制度、2023年から始まった18歳までの子供に5000円が給付される「東京018サポート」などがあります。

どれも共働き世帯を意識した支援策となっていますが、なかでも「東京018サポート」は、スマホで申請から登録まですべて一貫して行えます。共働きで昼間に役所や銀行に行けない家庭にとって、とても使い勝手の良い支援ではないでしょうか。

実際のところ、案内が届いてから申請完了まで30分もかかりませんでした。

続いて、区ごとに行なっている独自支援の中でも、特に手厚い支援を行なっている自治体をご紹介します。

世田谷区

出産時1人につき5万円を助成

産前・産後サービスが受けられる「せたがや子育て利用券(1万円分)」を配布

台東区

妊娠時・出産時それぞれに5万円相当のWebカタログギフトを贈呈

千代田区

妊娠1回につき4万5000円を支給

妊娠時・出産時それぞれのタイミングで5万円相当のギフトカードを贈呈

葛飾区

母子手帳の交付から1年以内の人に交通系ICカード(5500円分)を交付

妊娠時の面談後に5万円相当、出生後の訪問後に10万円相当のギフトを贈呈

小学生未満の子ども2人以上を養育している家庭に二人乗り自転車の購入費用の助成

江戸川区

0歳児を養育している人を対象に月額1万3000円を支給

1歳の誕生日にギフト券(1万円分、第2子は2万円分)を贈呈(2歳時は各5000円)

受益者だったからではありませんが、江戸川区はおススメ度◎です。

月額1万3000円は大変魅力的で、あるとないとでは生活レベルが確実に変わると思います。前述した江戸川区の担当者は「1歳以降の支援策が課題」と言いましたが、近年では1歳と2歳の誕生日にギフト券を配るなど、力を入れているのも分かります。

今回は子育て支援のうちの一部を取り上げましたが、このように国や自治体は、子育て世帯に対し、様々な支援を行っています。

2016年に出生数が初めて100万人を下回り、その後も出生数は減り続けている中、少しでも子育て世帯の家計を支援しようと、国は18歳までの医療費や第2子以降の保育料を無料化するなどの取り組みを進めました。

「隣の住民の顔すら分からない」という声が上がるなど、今の時代は人と人のつながりが希薄になってきています。

それは子育てにおいても同様で、私が子どもの頃は両親が仕事をしている間は親切な隣の家にお世話になったりしたものですが、今はそんな時代ではありません。

何か困りごとがあっても身近な人を頼りづらくなった今、私たち子育て世帯が子育ての不安や孤立を避けるためにできることは、自治体の支援を最大限に受けることだと思います。

そのためにも、自分たちが受けられる支援を考慮しながら、住むエリアを決めるというのも一つの手ではないでしょうか。

Hello News編集部 鈴木 規文

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