10月28日、東京・北区にあるイベントスペース「しかのいえ」にて、不動産後見アドバイザー 青木 信男さん主催のワークショップが開催されました。臨床心理士、公認心理士であり、日本老年精神医学会認定上級専門心理士として活動されている浅見 大紀さんをスピーカーにお迎えし、認知症の予防方法や家族が認知症になった時の心構えについて学ぶことができました。
ライターの小野 寺美咲がレポートします!!
スピーカー
臨床心理士 浅見 大紀
経済産業省退職後、大学院で高齢者心理を専攻。現在は地域で認知症関連の相談に乗るフリーランサーとして活躍。
不動産後見アドバイザー
司会 青木 信男
一般社団法人みんな元気に代表理事。一級建築士・宅建士・不動産後見アドバイザー・相続診断士。母の認知症発症で介護離職を経験したことを機に、高齢者のサポートを目的として起業。
「あれっ?」と思ったら早期受診を
認知症の進行度
私たちの脳には、記憶の「データ」が蓄積されています。言葉が出てこなかった時、人からの言葉をヒントに記憶が蘇るケースは、誰しも経験があるはず。このように、上書きされて一時的に忘れてしまっても、人はきっかけとなる「ヒント」をもとに記憶を思い出すことができます。
忘れっぽくなっても思い出せるのが「もの忘れ」。ヒントがあっても、脳にあるはずの記憶を思い出せなくなるのが軽度認知障害や認知症の状態にあたります。
認知症の診断には専門の病院での検査が必要。ご自身や周りの方が違和感を覚えたタイミングでの、早期受診が推奨されています。
認知症予防に効果的・避けたい4本柱
- 認知症予防に効果的な4本柱
- 運動
- バランスの良い食事
- 人と関わる中で頭を使う
- 普段と違う頭の使い方をする
いつもと違う順で靴を履く、帰路を変えてみる、等
- 認知症予防のために避けたい4本柱
- 難聴
耳に負担をかけると認知症が促進する - 高血圧、糖尿病
- 頭を打つ 衝撃で認知症が促進する
- タバコ、お酒
最後に「予防のために一番避けてほしいのは、認知症予防です」という浅見さんの言葉に、会場から驚きの声が上がりました。「え!?とういうこと?」私も一瞬、耳を疑いました。
脳トレは効果ナシ? 目からうろこの認知症の向き合い方
「予防のために大好きなお酒を控える。黙々と脳トレドリルを解く。無理して楽しくない?とをするて、ストレスになり、かえって認知症を促進しかねません」
楽しいことには頭を使い、人と交流したいという気持ちが湧きます。生活を整え、心に少しでも余裕を持ち、楽しく過ごす。これが一番の認知症予防。浅見さんの結論に、参加者の皆さんから大きな拍手が起こりました。
ここでしか聞けない介護・相続・家のこと連続座談会。第5回の開催も予定しています。少人数のため質問もしやすいので、初めての方もお気軽にご参加いただけます。詳細は一般社団法人みんな元気にのホームページから、ぜひチェックしてみてください。
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