<月島編>子育て世帯にはどの街がオススメ?娘2人を持つ父が「住みやすい街」を実際に歩いてみた 

大手賃貸ポータルサイトが発表している「住みやすい街ランキング」で高評価を得ている街は、本当に住みやすい街なのか。子育て世帯でも安心して暮らせる街なのか。実際にその街に赴き、子供(7歳と8歳)と探索し、「住みやすさ」の答え合わせを行う企画の第12弾です。
今回は、東京都中央区にある都営地下鉄大江戸線・東京メトロ有楽町線が乗り入れる月島駅を調査しました。 

月島は明治25年に東京湾を埋め立てて作られた人工の島です。工業地帯として栄えたことで、当時は多くの住宅が建てられました。その後、関東大震災や第二次世界大戦の空襲の被害を逃れたことで、その時の住宅が今でも残り、昔ながらの商店街や木造の長屋などが多く建ち並ぶ下町が形成されたと言います。
 
それでは、東京の下町文化に触れてみたいと海外からの観光客も多く訪れ、少しずつ進化していく月島についてみていきましょう。

チェックポイント①「エリア」

都営地下鉄大江戸線と東京メトロ有楽町線の2路線が乗り入れ、大手町や銀座とのアクセスは抜群です。通勤や通学も都心に向かうにはとても便利でしょう。バスを利用すれば、お台場まで約30分でアクセス可能です。
また、月島は比較的、治安が良いほうと言えます。犯罪発生率を見ると、中央区の平均は0.24%に対して、月島は0.04%です。しかし、月島警察署の調べでは、2020年に208件だった犯罪件数が、2024年には331件まで増えています。
ちなみに、中央区では「住まいの防犯対策助成制度」を設け、防犯グッズや防犯ガラスなど住居に対する防犯設備の設置に対して、一部の費用を補助してもらえる制度があります。幼いお子様がいるご家庭は積極的に活用してみても良いでしょう。
 
住宅の価格相場を見ていきましょう。
LIFULL HOME’S調べによると、中古マンション(専有面積:70m²の場合)の相場は1億4547万円です。

なお、月島駅周辺の駅の中古マンション価格相場と比べると、飛び抜けて高いことがわかります。

近年、月島駅周辺では、再開発も行われており、タワマン建設が進んでいます。2026年4月には高さ約199mの地上58階建てのタワマン「グランドシティタワー月島」が誕生します。立地の良さと人工島という限られた面積、さらに再開発が進んでいるという3つの理由が月島の地価を押し上げている理由と言えます。
 
賃貸住宅の相場は、1LDKで20万8800円、2LDKで28万6900円、3LDKで43万6000円です。中古マンション同様、こちらも近隣エリアに比べてかなり高い家賃となっています。月島に住むには、分譲であれ賃貸であれ、ある程度の資産がないと難しいかもしれません。
 
一方で、木造住宅が多い地域があり、路地も狭く、埋立地ということで、地震や火災などの災害に対して弱い街とも言われています。東京都が運営する防犯サイト「あんしん東京」では、月島エリアについて、「地震発生時には、延焼などの火災のリスクは高く、建物が倒壊するリスクが高く、災害時の避難や救助の活動が非常にしやすい地域です。地盤は沖積低地で揺れが増幅されやすく、比較的危険度が高くなっています」と評されています。この点も住む前に注意しておくべきポイントと言えるでしょう。

ェックポイント②「駅構内」

地下鉄のホームには、ホームドアが設置されており、ホーム上も幅が広いため、ベビーカーでも安心して歩くことができます。エレベーターもあり、特に困ることはないでしょう。

また、月島にはオフィスが少ないため、朝夕の時間帯も比較的電車は空いており、電車が満員になることはほとんどありません。
 
駅構内は、若干の古さはありますが、人通りが少ないうえに、道幅も広いため、快適に歩くことができます。お子様連れでも何も問題はないでしょう。

ちなみに地下鉄駅には珍しく、駅からそのまま駐輪場にアクセスすることができます。駅まで自転車で通勤・通学するご家族にとってはとても嬉しいポイントです。

チェックポイント③「駅周辺」

出口は10箇所あります。そのうちの1箇所は、スーパーや飲食店、薬局などが入っているショッピングビル「ムーンアイランド」直結で、買い物がとても便利です。

出口を出た大通り沿いにはオフィスやコンビニ、チェーン居酒屋などが建っています。歩道は歩行者と自転車で分かれており、道幅も広いため、子供との散歩も安心です。

チェックポイント④「買い物」

隣駅の茅場町と同じく、大型スーパーはありませんが、駅から徒歩圏内に文化堂やダイエー、フジマートがあり、日々の食材を買う分には不自由はありません。

大通り沿いにはコンビニも多く、薬局や日用雑貨店もあり、前述した駅直結のショッピングビルにも多くのテナントが入っています。買い物という点で見ても、とても住みやすい街です。

チェックポイント⑤「遊び場」

駅から徒歩10分の場所に、月島第一児童公園があります。この日は、子連れファミリーも多く訪れており、のんびりとした時間が流れていました。遊具も多く、子供達も満足そうです。

河辺にも小さな公園があったり、ジョギングコースになっていたり、エンタメ系施設はありませんが、自然と遊べる場所が多くあります。

また、月島と言えば、もんじゃ焼きを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
駅から5分ほど歩くと、「もんじゃストリート」があります。このエリアだけで、約70店舗ももんじゃ焼き店があります。

調査終わりに私たち家族ももんじゃ焼きの名店「おしお」で「明太子もちチーズもんじゃ」を食べてきました。味はもちろん大満足で、あっという間に完食。鉄板を前にしたもんじゃ焼き体験は、子供達も終始楽しんでいました。

チェックポイント⑥「施設」


子育て世帯に必要な施設はそろっているでしょうか。
小児科は、Google Mapで調べると駅徒歩10分圏内に3件あります。いずれもGoogleクチコミで星4~5のため、評判は良さそうです。
 
また、保育園は10園、幼稚園は1園あります。人口に対して、保育園・幼稚園の数が多く見えますが、月島にはそれだけたくさんの幼児を含めた子育て世帯が多く住んでいるということかもしれません。

今回は月島駅をご紹介しました。主な特徴を挙げると、次の3点です。
 
①住居費が高い反面、都心へのアクセス面は良い
②下町風情が残っており、公園なども多い
③災害時などには注意が必要

引越し先に迷われている方も、参考にしてみてはいかがでしょうか。
 
次回も、ランキング上位の街を探索していきたいと思います。どんなところが他の駅と違うのか、実際に調査していきます。
 

Hello News編集部 鈴木 規文

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