<南砂町編>子育て世帯にはどの街がオススメ?娘2人を持つ父が「住みやすい街」を実際に歩いてみた

大手賃貸ポータルサイトが発表している「住みやすい街ランキング」で高評価を得ている街は、本当に住みやすい街なのか。子育て世帯でも安心して暮らせる街なのか。実際にその街に赴き、子供(6歳と7歳)と探索し、「住みやすさ」の答え合わせを行う企画の第6弾です。
 
今回は、2000年頃から行われた再開発により、大型マンションが多く建ち、ベッドタウンとしてファミリー層に人気の「南砂町」を調査しました。
南砂町は東西メトロ東西線沿線にあり、都心へのアクセスも良好です。街中は、いつも子育てファミリーで溢れ、「SUNAMO」や「イオン」といった大型商業施設も常に賑わっています。そこで実際に歩いてみて、なぜ南砂町がこれほどまでファミリーに人気の街なのかを調べていきたいと思います。

チェックポイント①「エリア」

南砂町駅は、大手町駅(東京)から東京メトロ東西線で東に約11分。快速電車は停止しないため、南砂町発着の電車はそう多くはありません。ただし、東西線は本数が多いため、通勤・通学には支障がなさそうです。

豊洲同様、1980年頃までは工業地帯として栄えてきましたが、2000年頃から再開発がスタートし、現在は駅前を中心に大型のマンションが建ち並んでいます。
南砂町はエリアごとに街の様子が異なるのも、大きな特徴でしょう。駅前は大型商業施設や大型マンション、病院など生活する上で必要な施設が多くあります。一方、エリアの北部は戸建ての住宅街や学校、オフィスなどが多くあり、南部は配送センターや工場といった物流などの都市機能が発達しています。
 
続いて、住宅の価格相場を見ていきましょう。
LIFULL HOME’S調べによると、中古マンション(専有面積:70m²の場合)の相場は4584万円です。

同じような周辺環境の豊洲と比べると、2000万円ほど相場が低いです。この価格帯の手ごろさが南砂町の人気を支える理由かもしれません。
しかし、空きが出ないと有名な駅前徒歩3分にある分譲マンション「グランエスタ」「グランエスタサウス棟」は、6000万円~8000万円ほどするため、郊外の中古マンションが相場を下げている可能性も考えられます。

ちなみにこの「グランエスタサウス棟」の売買履歴を見ると、2012年8月に売りに出された際は4320万円(3LDK)でしたが、2023年6月には8490万円(3LDK)と、およそ2倍になっています。また、ここ12年で売買履歴は671戸中9戸しかなく、いかに人気の高いマンションかが分かるのではないでしょうか。
 
なお、賃貸住宅の相場は、1LDKで15万700円、2LDKで25万2600円、3LDKで28万4800円です。都心により近い木場駅と家賃相場はほとんど変わりません。その理由として木場よりも物件供給数が少ないことが挙げられそうです。
 
南砂町も豊洲同様、近年、再開発を行っているので、今後もエリアの人気度は上がっていくことが予想されます。
 
とはいえ、南砂町は東部に荒川が流れているため、台風などで万一、河川が氾濫したとすると、大変危険な状況に陥る可能性もあります。ハザードマップを見て、近くに避難所があるかなど確認しておくことが大切です。

チェックポイント②「駅構内」

2023年頃までは、駅の拡張工事に伴い、ホームの幅が狭く、ホームドアの設置もされていないため、ホーム上で人とすれ違うのも怖さがありましたが、2024年5月に工事の半分が完了しました。しかし、依然としてホームは狭く、ホームドアの設置はありませんが、2027年度の完成予定と合わせて大きく改良されるようです。

現時点では、ベビーカーを利用するファミリーや小さい子がいるお子様連れは注意が必要です。
また、工事に伴い多くの出口が封鎖されており、工事が完了するまで当面は、不便を感じることが多いかもしれません。この点は覚悟する必要があるでしょう。

ちなみに駅は少しずつ新しくなってきており、トイレも広く、綺麗です。ここは好印象です。

チェックポイント③「駅周辺」

駅を出ると、駅改良工事の影響か、至るところで工事をしています。とはいえ歩道は広く、道も平坦なため、ベビーカーも押しやすいでしょう。

しかし、駅前にあるショッピングセンター「SUNAMO」付近は、人通りが多く、すれ違う自転車もスピードを出している印象を受けました。子供と歩く時は手を繋いでおくことをお勧めします。
一方、北部はオフィスや住宅街となっています。こちらも歩道は狭いですが、この日が週末ということもあり人通りは少ないです。

南部は配送センターや工場が多いため、車の交通量が増え、人や自転車はまばらです。
住むエリアによって交通量が変わってくるなど、街の印象もだいぶ変わるので、事前にチェックしておきましょう。

チェックポイント④「買い物」

南砂町がファミリーに人気の理由は、ショッピングの満足度もあると思います。
駅前には「SUNAMO」、北部には「イオンスタイル」「砂町銀座商店街」、西部には「ニトリ」「ビックカメラ」などがあり、買い物には困りません。

「オーケー」や「イオン」、「ダイエー」などの大型スーパーも多く、さらには「カインズ」や「コーナン」といったホームセンターも。これらは駅から徒歩10分圏内にあるのも嬉しいところです。

買い物の利便性と自由度は、これまで調査してきた街の中でもダントツでトップだと思います。
また、ショッピングセンターに入っているテナントも、ユニクロやダイソーなどファミリーに優しい店舗が多く、家計にやさしい街でもあります。

チェックポイント⑤「遊び場」

駅を出てすぐ北側には南砂3丁目公園があります。
遊具が豊富なうえ、近くにグラウンドもあるので、子供達が集まってきます。

さらに、複合エンターテイメント施設「ラウンドワン」もあります。

チェックポイント⑥「施設」

GoogleMapで調べたところ、駅前にある小児科の数は3件と、そこまで多くはありませんでした。子供の数を考えると、少し足りない気もします。
一方、保育園、幼稚園の数は多く、2キロ圏内だけで40園ほど検索できました。江東区は待機児童ゼロを維持していますので、ある程度は希望の園に通うことはできるでしょう。
小学校は2校あります。都心部から離れていることから、どちらも校庭が広いところは魅力的です。

今回は南砂町駅をご紹介しました。主な特徴を挙げると、次の3点です。
 
①都心へのアクセスは良いが、駅構内は改良工事が終わるまで我慢が必要
②買い物には困らない
③エリアにより街の雰囲気が異なる

引越し先に迷われている方は、参考にしてみてはいかがでしょうか。
次回も、ランキング上位の街を探索していきたいと思います。どんなところが他の駅と違うのか、実際に調査していきます。

Hello News編集部 鈴木 規文

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