<門前仲町編>子育て世帯にはどの街がオススメ?娘2人を持つ父が「住みやすい街」を実際に歩いてみた

大手賃貸ポータルサイトが発表している「住みやすい街ランキング」で高評価を得ている街は、本当に住みやすい街なのか。子育て世帯でも安心して暮らせる街なのか。実際にその街に赴き、子供(6歳と7歳)と探索し、「住みやすさ」の答え合わせを行う企画の第5弾です。
 
今回は、下町情緒あふれる通称「もんなか」として親しまれている「門前仲町駅」を調査しました。我が家のホームタウン、木場駅から東京メトロ東西線で一駅、歩いて30分の距離に位置していることもあり、月に2~3回は訪れる街です。駅から10分圏内に、深川不動尊や富岡八幡宮があるため、参拝客が多く訪れ、週末だけでなく平日も活気に満ちています。今回は、江東区の下町と呼ばれる門前仲町駅を歩き、子育て世帯にとって住みやすい街なのかを調べていきたいと思います。

チェックポイント①「エリア」

門前仲町駅は、東京駅から東京メトロ東西線で約5分。都営大江戸線も通り、その立地の良さから東西線沿線では人気なエリアです。

門前仲町と聞くと、多くの人が「お寺や神社が多い街ね」と想像しますが、一方で、隣町の清澄白河の影響を受けているからか、若者向けのおしゃれなカフェやオフィスも多く、「ネオ下町」と呼ばれているようです。
 
マンション価格はというと、LIFULL HOME’S調べによると、中古マンション(専有面積:70m²の場合)の相場は6009万円です。

住みやすい街ランキングで常に上位にくる清澄白河と比べると、300万円ほど低く、江東区エリアを狙っている人にとってはお勧めの街かもしれません。しかしまだまだ中古マンション数は少なく、検索でヒットしたのは3件のみ。新築マンションにいたっては0件でした。
昔からある建物がエリアの多くを占める門前仲町では、街の開発を進めるのは難しいことなのかもしれません。
 
賃貸住宅の相場はというと、1LDKで15万6300円、2LDKで28万5400円でした。以前調査した木場エリアとほぼ同額ですが、駅徒歩15分以内の1LDKだと59件、2LDKだと47件。木場はそれぞれ21件と10件のため、賃貸住宅の供給数は比較的多いようです。

チェックポイント②「駅構内」

東京メトロと都営大江戸線の2路線を利用できることもあり、構内は十分な広さがあります。ホームドアもついており、転落の心配もありません。これは、子育て世帯も安心です。

しかし駅自体が古いせいか、通路には階段も多く、ベビーカーだと希望する出入口に到達するのは困難かもしれません。また、ホームのエレベーターは両サイドに2機ずつありますが、あまり大きくないため、混み合う時は順番待ちが発生しそうです。

一方で、人が多く利用する駅のため、コインロッカーが多く、荷物を一時的に預けたい場合は便利です。自動販売機の種類も豊富で、お出かけ前の水分補給も心配ありません。

チェックポイント③「駅周辺」

駅を出ると、永代通りと清澄通りの交差点になっています。

三車線で交通量の多い道ですが、歩道と車道の間には植林が植えてあるため、子供が急に道に飛び出すなんてことはないでしょう。また、歩道は広く、きれいに舗装されているのでベビーカーも押しやすいですが、自転車と歩行者のレーンが分かれていないため、注意は必要です。

門前仲町は、深川不動尊や富岡八幡宮といった歴史のあるスポットが多い一方で、永代通り沿いに門前仲町商店街が1キロほど続きます。アーケードがあるため、雨の日でも歩きやすいのは魅力です。傘を差さずにベビーカーを押せるのは◎。

さらに、お年寄りも多い街のため、歩道のあちらこちらにちょっと休める椅子が設置されています。これは子供にとっても嬉しいことですね。

しかし門前仲町はオフィス街でもあるため、駅前にはパチンコ屋やスナック、キャバクラなど、子供に近寄ってほしくないスポットも多くあり、かつ、観光客が多いことからゴミのポイ捨てなどもよく見かけます。お世辞にも治安が良いとは言えませんので、夜遅い時間帯の街歩きは気をつけたいところです。

チェックポイント④「買い物」

駅前には安くて品揃え豊富なスーパー、赤札堂があります。定期的に冷凍食品の半額セールがあり、夏休みなどで子供が弁当持参の日にはとても重宝します。

また、2階には子供服が400円から1500円程度で買えるPaseos、3階にはあると嬉しいニトリデコ(家具販売ニトリのインテリア雑貨店)、4階には文房具などを買うときに重宝するダイソーが入店しているという、子育てファミリーにとっては夢のようなビルが駅徒歩1分の距離にあります。この赤札堂があることで、門前仲町の評価がグッと上がっていることは間違いありません。

オオゼキやマイバスケットなども駅近にあるので、気分に合わせてスーパーを選ぶこともできます。
 
ちなみに門前仲町は大手飲食店のチェーン店が多くあります。餃子の王将や日高屋、ミスタードーナツ、ケンタッキーなどなど。チェーン店は、子供連れでも気軽にランチができるのでありがたい。他にも、薬の福太郎やブックオフ、小学校指定のスポーツ用品店などなど、あると嬉しいお店が揃っているのが高評価です。

チェックポイント⑤「遊び場」

駅から5分ほどの距離に深川公園があります。遊具は少なめですが、広いスペースがあるので、走り回ったりするには最適です。
 
他にも小さな公園は点在していますが、豊洲のようにテーマパークや大きな商業施設はないので、子供にとっては物足りないかもしれません。とはいえバスに乗れば豊洲まで15分で着きますし、大手町など都心へのアクセスも良いので、そこまで大きな問題ではないでしょう。

チェックポイント⑥「施設」

門前仲町といえば、なんといっても深川不動尊と富岡八幡宮です。初詣はもちろん、七五三の行事もここで済ませられますし、夏には大きなお祭りもあって、日本の文化を学ぶには最適です。

小児科は、駅前に1つだけしかなく、保育園の数も他のエリアに比べると少ない状況で、これは大きなマイナスポイントです。一般的に門前仲町は「大人向けの街」というイメージがあるのは、こういった子育て関連施設が少ないことも一因かもしれません。

チェックポイント⑦「居住者コメント」

8歳の子を持つお母さん
「商店街があるのは嬉しいですね。遊ぶところが少ないのは少し物足りませんが、それを差し引いてもすごく生活しやすい街だと思います」
 
3歳と6歳の子を持つお父さん
「大人も子供も楽しめる街だと思います。子供が留守の時、一人でふらっと入れる居酒屋が多いのは嬉しいです。また、なぜかダンスや体操などの教室が多く、うちの子も小さい頃から体操教室に通わせています。とても楽しそうに毎週通っていますよ」

今回は門前仲町駅をご紹介しました。主な特徴を挙げると、次の3点です。

①都心へのアクセスは抜群の割に住居費のコスパは良い
②古き良き日本の文化を学べる
③子供が楽しめる場所は少なく、工夫が必要

引越し先に迷われている方は、参考にしてみてはいかがでしょうか。
 
次回も、ランキング上位の街を探索していきたいと思います。どんなところが他の駅と違うのか、実際に調査していきます。

Hello News編集部 鈴木 規文

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