ここからちょっと大麻の話をします。
2023年6月、三重県伊勢市に行ってきました。写真は大麻畑で撮ったものです。小学生が行き交う通学路に沿うように、堂々と栽培されていました。
現在、国内で許可されている、大麻農家は27農家のみ。すべて神仏用とされています。しかし、今年大きな変化が起こります。それは、75年ぶりの大麻取締法の改正。改正により、大麻の栽培が解禁されるのです。
解禁後は、医療品や食品、肥料などさまざまな用途が検討されている大麻、別名ヘンプですが、最も期待されているのが、建築資材としての活用です。
目次
強度はコンクリート超え!!
大麻は、農薬を使わずとも2週間で3メートルも伸びる力を持っています。繊維質で丈夫、中は空洞になっていることから、戦前は断熱材としてかやぶきの下に敷かれるなど、住宅建設には欠かせない素材だったそうです。
さらにヘンプはCO2を吸収します。また、吸音、耐火、断熱性、熱伝導率、調湿性能に優れ、強度はコンクリートを上回ると言われています。
ヘンプを固めたヘンプクリートとして壁にした場合、壁の厚さそのものが断熱材となり、CO2をも吸収するため、環境にも優しい「夢の建材」と期待されているのです。ヨーロッパでは建築資材としてすでに許可されており、パリ五輪の選手村はヘンプで作られるそうです。
戦前、日本の田園風景には当たり前に存在し、栽培されていたというヘンプ。GHQが大麻取締法を制定した後、日本はヘンプの代わりに石綿を使うようになっていきました。今回の改正を機に、日本人がかつて持っていた麻とのつながりの復活が望まれています。
Hello News編集部 吉松 こころ
コメント